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こ ぞ う 史

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おばーのおもてなし

以前この地を訪れた時、
一目見ていいな!と思ったグラスがありました。
独特のハイビスカスの絵があしらわれた、
色のトーンがなんとも優しいグラス。
和洋どちらの飲み物にもあうグラスでした。
1つ1つ丁寧に描き、作られたそのグラスは、
それぞれ微妙に違っていて、
それがなんとも味わい深く、とっても気に入っていました。
なのに、、、
飲み口の部分が欠けてしまったのです。

そのグラスとまた出会えればいいなあ〜。
密かに想いを抱き、
再び、購入したお店に足を運んでみました。

すると、確かに同じ方が作ったと思われる、
ハイビスカスのコーヒーカップが置いてありました。
ところが、グラスがありません。

おばー 「今はこの人、グラスは作っとらんのよ。
     事前に連絡くれとったら、作ってもらったのによー。
     ま、また来んさい。」

また来なさいって、なかなか来れないんだけどなあ・・・。

おばー 「今回は縁がなかったということかね。残念残念。
     お二人さん、ま、コーヒーでもあがっていきんさい。」

こちらで売られている陶器にコーヒーと郷土菓子。
そして1輪の花。

おばー 「こっちがあんた(夫)で、こっちがあんた(私)。」

おばーは、私たちそれぞれのイメージにあった器を選び、
用意してくれました。

入れたてのコーヒー。
手作りのお茶菓子。
それを引き立てるお花。

でも、一番嬉しかったのは、おばーの温かい心遣い。

グラスとの縁はありませんでしたが、
それに代わる、
いえ、それ以上の素敵な縁をいただいたような気持ちでした。


おばーのおもてなし_f0213367_21575658.jpg

定番柄の魚紋。お茶菓子に使われていた器です。
今まで、この柄に目がいくことはなかったのですが、
この器の、まるで人魚のような表情と青の色。形、大きさ。一目でこれいい!でした。
「この人は、もう年でな、あまり作らなくなったんよ。気に入ったのなら、持っていきんさい。」
このご好意に甘え、譲っていただきました。
おばー、本当にありがとう。大切に大切に使います。
by kozo-track | 2011-01-24 23:27 |
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