以前この地を訪れた時、
一目見ていいな!と思ったグラスがありました。
独特のハイビスカスの絵があしらわれた、
色のトーンがなんとも優しいグラス。
和洋どちらの飲み物にもあうグラスでした。
1つ1つ丁寧に描き、作られたそのグラスは、
それぞれ微妙に違っていて、
それがなんとも味わい深く、とっても気に入っていました。
なのに、、、
飲み口の部分が欠けてしまったのです。
そのグラスとまた出会えればいいなあ〜。
密かに想いを抱き、
再び、購入したお店に足を運んでみました。
すると、確かに同じ方が作ったと思われる、
ハイビスカスのコーヒーカップが置いてありました。
ところが、グラスがありません。
おばー 「今はこの人、グラスは作っとらんのよ。
事前に連絡くれとったら、作ってもらったのによー。
ま、また来んさい。」
また来なさいって、なかなか来れないんだけどなあ・・・。
おばー 「今回は縁がなかったということかね。残念残念。
お二人さん、ま、コーヒーでもあがっていきんさい。」
こちらで売られている陶器にコーヒーと郷土菓子。
そして1輪の花。
おばー 「こっちがあんた(夫)で、こっちがあんた(私)。」
おばーは、私たちそれぞれのイメージにあった器を選び、
用意してくれました。
入れたてのコーヒー。
手作りのお茶菓子。
それを引き立てるお花。
でも、一番嬉しかったのは、おばーの温かい心遣い。
グラスとの縁はありませんでしたが、
それに代わる、
いえ、それ以上の素敵な縁をいただいたような気持ちでした。
定番柄の魚紋。お茶菓子に使われていた器です。
今まで、この柄に目がいくことはなかったのですが、
この器の、まるで人魚のような表情と青の色。形、大きさ。一目でこれいい!でした。
「この人は、もう年でな、あまり作らなくなったんよ。気に入ったのなら、持っていきんさい。」
このご好意に甘え、譲っていただきました。
おばー、本当にありがとう。大切に大切に使います。